高齢者のレクリエーションはただ行うだけでは良いとはいえません。職員が一方的にレクを行って、利用者様が楽しむことがないようであれば、レクリエーションの効果もあまり期待できません。
利用者様が笑顔が見られ、レクリエーションを楽しんでもらうための重要なポイント紹介します。
安全に配慮する
まずは大前提ですが、レクリエーションを行うことによって事故があってはいけません。参加者全員の安全を最優先に考えることが大事です。
モノづくりのレクリエーションでは、ハサミや針を使ったりする場合もあるでしょうし、体を使うレクリエーションなら転倒などがないようにしっかりと見守りをすることが必要です。
介護施設では様々な介護度の利用者様がおられるはずで、要介護度が低い方に合わせてしまうと要介護度が高い人にとって安全へのリスクが高くならないように気をつけましょう。
体を使うレクリエーションを行う際には、事前にバイタルを測り、体に異常がないかどうかも確認した後にレクを行うことが事故防止に役立ちます。
レクの進行は大きな声でわかりやすく
レクリエーション職員の進行で進んでいきますが、利用者様の中では聴力が低下している人も多いはずです。そのため、日ごろの生活でもなかなか言っていることが伝わらない場合もあります。
レクの進行についても、利用者様に聞こえないような小さな声で行ってしまうと、何をやるのかわからず戸惑ってしまいます。
さらに認知力が低下している人もいるでしょうし、言葉だけの説明ではなかなかわかってもらえない場合もあります。
図や絵を書いたり、身振り手振りを交えて説明をするなど、高齢者の方でもわかりやすい方法をとることが必要でしょう。
利用者様のプライドに配慮する
利用者様によってはレクリエーションは幼稚だと感じ、あまり気乗りがしない人も中にはいます。
長い人生経験もありますし、あまり介護度が進んでいない方ですと、ちょっとバカにされているというイメージを持つ人もいるのです。
心身の能力が低下してきているとはいえ人生の先輩であることを忘れずに、敬意を表しプライドに配慮することが大切です。
本人の意思を尊重する
利用者様によっては、今回のレクリエーションに参加するのは気が乗らないという人が出てくる場合があります。
そんな場合でも全員参加のように、参加を促しすぎるのはあまり好ましくありません。あくまでも参加は本人の意思を尊重することが大事です。
上手くできないから、恥ずかしいという気持ちになる場合もありますし、本人のプライドを傷つけないように配慮してあげることが大事です。
上記のポイントをまずは確認したうえで、レクリエーションは何よりも利用者様が楽しめることが大事です。そのためルールなんかもあまり厳密にしてしまうと、人によってはやる気が失せてしまう場合もあります。
高齢者のレクリエーションはゲーム形式のものであっても勝ち負けが目的ではありません。ですからルールはそれほど厳密でなくてもかまいません。