体を動かす体操で最も一般的なものはラジオ体操。夏休みに朝早く起きてラジオ体操に毎日通ったという人も多いでしょう。老若男女問わず親しまれているラジオ体操は、日本人なら知らない人がいないくらいの知名度です。

 

ラジオ体操は毎日のテレビでも放映されますので、レクリエーションのネタとしてお手軽に行うことができます。録画をしておいてテレビに合わせて体操をすればよいからです。

 

テレビで放送されるだけあって、多くの年齢層が行うことが想定されるラジオ体操ですが、高齢者の運動としてはどうなのでしょうか?高齢者の体を動かすレクリエーションとして効果はあるのでしょうか?

 

 

ラジオ体操はいつできたの?

 

ラジオ体操ができたのはいつだと思いますか?高齢の利用者様にとっても子供の頃からなじみがあるのでしょうか?

 

小さい頃からテレビで見かけたという人が多いでしょうが、一番最初のラジオ体操は1928年9月に文部省が開発しました。

 

90年も前になるわけです。この時につくられたのがラジオ体操第1です。その後ラジオ体操第2が1932年、ラジオ体操第3が1939年に発表されました。

 

当時のラジオ体操は現在のものとは異なり、今のラジオ体操が始まったのは1951年になります。それでも70年近くになり、ロングランで親しまれてきたわけです。

 

それだけ長く利用されてきたラジオ体操ですから、身体にとってその効果がみられるからでしょう。ただ多くの人に効果があるものでも高齢者にとってはどうなのでしょうか?

 

高齢者にとってラジオ体操の効果

 

高齢者にとってラジオ体操の効果ですが、多くの人に効果があるとすると少し負荷が大きいのかなという印象を持つかもしれません。

 

結論としては高齢者にとってもラジオ体操は、その高い効果が期待できます。

 

ラジオ体操は、有酸素運動、ストレッチ、バランス運動としての機能もあります。そこに筋肉もつき、よく考えらえたものです。

 

高齢者にとって心配なのは転倒です。転倒によって骨折などの重大な事故につながる場合もあります。

 

バランス感覚を養うことは転倒しにくくなることも期待できますし、高齢者にとってラジオ体操は、その効果があるといえるでしょう。

 

また、ストレッチによって柔軟性が良くなれば、転倒したとしても大きなケガを防止することにもなります。

 

 

ラジオ体操は高齢者向きではないという意見も

 

高齢者にとってもラジオ体操の効果はありそうですが、一方でラジオ体操は高齢者向きではないという意見もあります。

 

その理由にラジオ体操で主に鍛えられるのは主に上半身なのですが、高齢者の運動能力が主にみられるのが下半身だからです。

 

また、現在のラジオ体操ができたのは前述したように70年ほど前になります。当時と比べて現在の平均年齢はずいぶんと異なり、今の高齢者に適してないという意見もあります。

 

確かにラジオ体操の個々の動きをみると、高齢者に不向きそうな動きもあります。特に要介護が高い利用者様にとってはあまり好ましくない動きもありそうです。

 

確かにラジオ体操は万人向きのものですから、一部の高齢者にとってあまり効果がないものも含まれているのは確かです。

 

ただ、まったく効果がないということはなく、一定の効果はあります。テレビを録画して手軽にできる体操ですし、多くの人になじみのあるものですから、実際に行うメリットは大きいでしょう。